本当にボールを見て打つことはできるのか?
空振りをした時にボールを見て打てとよく言うことがあります。
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本当にボールを見て打てるのでしょうか?
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1954年のHubbard&Seng.の研究では、打者はボールリリースから頭部を固定し眼球を動かしてボールを追跡するが、ホームベースの2.4〜2.6m手前で眼球運動が停止することが報告されています。
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このことから打者はインパクト直前からボールが見えていないということを示しています。
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なぜ、見えないのか?
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滑らかに追跡できる眼球運動の角速度は最大で100°/s程度ですがボールを追跡するために必要な角速度はボールがホームベースに近づくほど大きくなり、打者の手元では500°/s以上に達するからです。(Watts&Bahill,1990)
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なので打者はインパクトの瞬間にボールを見たくても見られないのです。
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プロもアマチュアも最終的にはボールを見失っています。ですが、プロの選手の方がより手元までボールを追跡できていると言われています。
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では、どうやって打っているのか?
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こういう研究結果があります。
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投球されてから0.15s後とホームベースに到達する0.15s前の2条件で視線を遮蔽した打撃では、バットの芯に対するボール衝突の位置は通常の打撃と変わらなかった。(Higuchi et al,2016)
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つまり、打者はリリース直後の投球からどこを通るかを予測し打っていると言えます。
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これで、なぜ伸びるボールが空振りを取れるかが予想できると思います。👍
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